3月20日 『新規参入で成功する最新ネットビジネス』

マーケティングとは収益性の高い顧客を惹き付けるもの

ビジネスの基本
マーケティングとは収益性の高い顧客を惹き付け、維持する技術とも言える。

最高の顧客は他の顧客に比べて小売業で16倍、飲食業で13倍、航空業で12倍、ホテル業で5倍の額を払うという。

しかし、多くの企業は一部の顧客から損を被っている。有名な20対80の法則は、上位20%の顧客が売上の80%を生み出すというものである。

シャーディンはこれを20対80対30の法則に変更すべきだと提唱している。全体の20%の顧客が80%の利益を生み出し、その利益の半分を下位30%の利益制のない顧客によって失われているというのである。

不良顧客を「手放せ」ば企業の収益が上がるという意味である。

他の対処法としては値上げと収益性の低い顧客に対するサービスコストの削減である。

しかし、必ずしも売上の最も大きい顧客が、最も大きな利益を生むとは限らない。大口顧客はサービスへの要求が高く、最も大きな割引を受けている。

最も売上の少ない顧客は定価通りに支払い、最小限のサービスしか受けないが、取引に要するコストが企業の収益を圧迫している。

売上額が中程度の顧客は良いサービスを受け、ほぼ定価で支払っており、収益性が最も高い場合が多い。

企業は全ての顧客に満足を与えようとすべきではない。製品とサービスのポジショニングが不明確になってしまうからである。

顧客維持の必要性

ビジネスの基本

マーケティング理論と実践のほとんどが新規顧客獲得に重点を置いていることが多い。しかし、新規顧客獲得のコストよりも顧客維持のコストの方が圧倒的に低い。顧客維持に熱心な企業ほど利益も大きくなる。

顧客維持の鍵は「顧客満足」である。満足度の高い顧客は長期間ロイヤルティを持ち続け、購入量も多く企業とその製品に好意的な口コミを広めてくれ、競合ブランドに関心が低く、価格にもそれほど影響されず、サービスの提案もしてくれる。したがって顧客満足度を定期的に調査して顧客の期待にこたえるだけでなく、それを上回る努力をすべきである。

不満を感じた顧客の95%は何も言わずに買うのを止めてしまう。企業が取るべき最善の策は、顧客が苦情を言いやすい環境を作ることである。製品改良のアイディアの半分以上は顧客の苦情から得る事ができる。

苦情を申し立てたうち54%〜70%は、不満が解消されれば再び取引を行うという調査もある。驚くことに苦情がすぐに解決されたと感じた顧客の場合は95%が再び取引を行う。さらにその顧客は企業の対応の良さを平均5人に話す。

新規顧客の獲得には既存顧客を満足させるコストの5倍以上がかかる。平均的な企業は毎年10%の顧客を失っている。

顧客の離反率を5%に減らせば、利益は25%〜85%増加する。また顧客の収益率は維持されている顧客の生涯を通じて増える傾向にある。

失った顧客のコスト

ビジネスの基本

顧客の離反率(顧客を失う率)に苦しむ企業も少なくない。例を上げると通信事業者は毎年20%以上の顧客を失っている。新規顧客の獲得に膨大なコストがかかることを考えると企業は離反率をいかに下げるかにもっと注意を払わなければならない。

離反率を減らすための手段として次の4つがある。
■顧客維持率を計算する。
企業は顧客維持率を見極め、算出しなければならない。雑誌であれば講読契約の更新率が維持率の良い目安になる。
■顧客が減少した理由を明らかにする。
なぜ顧客が離れていったのか?その原因を追究しなければ離反率を下げることは不可能である。
不十分なサービス、質の悪い製品、高い価格を理由に去っていく顧客に対して何らかの手を打つことができる。
■顧客を失った場合の損失の程度を見積もる。
顧客1人に対しての損失とは、その顧客の生涯価値、つまり顧客が離反しなければ得たであろう利益を現在の価値で見積もったものである。
■離反率を下げるためのコスト計算
コストが損失を下回る限り、企業はその額を離反率の低下のために使うべきである。顧客の声を聞くことに勝るマーケティングはない。

新規顧客の惹き付け

ビジネスの基本

利益と売上を伸ばすには、莫大な経費を使って新規顧客を獲得しなければならない。顧客の獲得には、リード(潜在顧客に関する情報)の作成、リードの絞込み、顧客への転換に相当のスキルを要する。

広告や、ウェブサイト、ダイレクトメール、テレマーケティング、メールマーケティング、人的販売を使ってリードを作成し、可能性のある顧客のリストを作ることができる。

次に可能性のある顧客のうち誰が本当に可能性のある見込み客なのかを評価し、優先順位に従ってランク分けし、営業活動を行って顧客への転換を図らなければならない。

価値供給ネットワーク

ビジネスの基本

成功を目指す企業は独自のオペレーションの枠を超えて供給業者、流通業者、顧客によって作られる価値連鎖の中に競争優位を探さなければならない。

多くの企業が特定の供給業者や流通業者とパートナーを組み、優れた価値提供ネットワークを形成している。

ジーンズで有名なリーバイ・ストラウス社の主要な小売業者の一つにシアーズがある。リーバイスでは毎晩シアーズで売られたジーンズのサイズと型番を電子情報で受け取ることができる。そこでリーバイスは布の供給業者であるミリケン社にコンピュータを通じて翌日分の生地を発注する。ミリケン社は繊維の供給業者であるデュポン社に繊維の追加注文をする。

このクイックレスポンスシステムにおいては、財が供給にプッシュされるのではなく、むしろ需要にプルされる。リーバイスの業績は自社内だけではなく、マーケティング・ネットワークの質に左右されるのである。

価値連鎖 コア・ビジネス・プロセス

ビジネスの基本

価値連鎖
企業は製品を設計、生産、販売、配達、支援するために行う活動の集合体である。

価値連鎖では特定のビジネスにおいて価値とコストを生み出し、戦略上重要な9つの活動を定めている。これら9つの価値創造活動は5つの基本活動と4つの支援活動で構成される。

基本活動
・内向きのロジスティクス
・オペレーション
・外向きのロジスティクス
・マーケティングと販売
・サービス

支援活動
・資材調達
・技術開発
・人的資源の管理
・企業のインフラストラクチャー

企業の仕事は、価値連鎖を検討し個々の価値的創造のコストと成果を改善する方法を見出すことである。企業は競合他社のコストと成果をベンチマークとして評価し、自社のコストと成果を比較しなくてはならない。ある活動で競合他社のレベルを上回ることができれば競争上の優位に立てる。
多くの企業は業務の見直しを行い、コア・ビジネス・プロセスを管理している。

コア・ビジネス・プロセスとは以下のようなものである。
■新製品の具体化・・・高品質な製品を、研究、開発、市場導入する。
■在庫管理・・・原材料、半加工材料、完成品におけるコスト効率のよい在庫レベルの開発と管理
■顧客の獲得と維持・・・顧客の惹き付け、開発、維持における効率の高さ。
■注文から送金・・・注文の受付と承認、出荷、代金の回収における効率性。
■顧客サービス・・・顧客サービス、回答、問題のソリューションが迅速かつ満足できること。

顧客満足

購入者の満足度は、期待に対するオファーの実際の働きによって決まる。

満足とはある製品における知覚された成果(または結果)と購入者の期待との比較から生じる喜びの気持ちである。

成果が期待を下回れば顧客は不満を訴える。成果が期待通りであれば顧客は満足し、成果が期待よりも上回れば満足度と喜びは大きくなる。

多くの企業は高い満足度を目指している。高い満足度は単なる合理的な優先順位を超えて、ブランドとの間に心情的な結びつきを生む。その結果高い顧客ロイヤリティーが生まれる。

成功している企業は総合顧客満足を目指している。

満足度の高い顧客は企業にとって普通に満足している顧客の10倍以上の価値がある。

上位20%の顧客が全体の80%の売上を占めるという調査結果もある。

顧客本位の企業にとって、顧客満足は目的であり、マーケティング・ツールでもある。高い顧客満足度を達成する企業は、そのことを標的市場に対して確実に知らせる努力をしている。

デル・コンピュータがパソコン業界で急成長した一つの理由は、顧客満足度で第1位を獲得し、それを広告したことである。

顧客直接販売というビジネスモデルによって、顧客への対応能力に非常に優れ、しかもコストを低く抑えることを可能にした。「デル・ビジョン」では「顧客に品質を実感してもらい、満足してもらうだけでなく、喜んでいただくべきだ」とうたっている。

しかし、顧客満足の最大化が企業の目的ではない。価格の引き下げやサービスの向上によって顧客満足度を向上させることだけを追及したのでは、結果的に利益を低下させる事になる。

企業は総経営資源の枠の中で、顧客以外の利害関係者に対して許容できるレベルの満足提供を条件として、高いレベルの顧客満足度の提供に努めるべきである。

顧客の受取価値

顧客の受取価値とは、総顧客価値と総顧客コストの差のことである。

●総顧客価値・・・特定の製品やサービスに顧客が期待するベネフィットを総合したもの

●総顧客コスト・・・顧客が製品やサービスを評価、獲得、使用、処分するさいに発生するコストと予測したコストの総計


総顧客価値は
・イメージ価値
・従業員価値
・サービス価値
・製品価値

という4つの情報源から得た価値を合計したものである。

総顧客コストは
・心理的コスト
・エネルギーコスト
・時間的コスト
・金銭的コスト

をあわせたものである。

顧客はこの総顧客価値と総顧客コストの差が大きいものを
必然的に選ぶようになる。
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